メッセージ

元 警察庁長官金高 雅仁

写真

「日本の未来を担う子供たちと、出産育児を控えた未来のお母さんへ」

 子供たちが安全に安心して暮らせる環境を確保し、妊娠や子育てを温かく見守る社会を実現することは、少子化が進行している我が国にとって重要な課題であります。
 こうした中、マタニティマークの自動車用ステッカーの普及は、ドライバーに対し、妊婦さんへの思いやりを持った安全運転を呼び掛ける素晴らしい取組だと考えております。

 警察においても、子供たちや妊婦さんの交通安全を確保するために、チャイルドシートの正しい使用方法や妊婦さんがシートベルトをする際の正しい着用方法についての広報啓発に取り組んでいます。
 平成26年の統計では、チャイルドシートを使用していた子供が交通事故で亡くなったり重傷を負う割合は、使用していなかった子供の場合の約半分、また、シートベルトを着用していた人が交通事故で亡くなる割合は、着用していない人の場合の約14分の1となっており、チャイルドシートとシートベルトの高い被害軽減効果が分かっています。
 ただし、チャイルドチートを使用していても、取付け方法や座り方が適切でない場合にはその効果が低下しますので、6歳未満のお子さんを車に乗せる場合は、取扱説明書などに従ってチャイルドシートを正しく使用していただくことが大事です。6歳以上のお子さんでも、シートベルトを適切に着用させることができない場合は、チャイルドシートを使用させるようにしていただきたいと思います。

 また、妊婦さんのシートベルト着用については、健康保持上着用が適当かどうかを医師に確認していただき、支障がなければシートベルトを正しく着用していただきたいと思います。

 子供の交通事故を防ぐため、警察では、通学路や生活道路における安全対策に取り組んでおりますが、ご家庭で気を付けるべき点や自分の身を守る方法をお子さんに教えていただくことも重要です。
 例えば、6歳未満の子供が自転車に乗っていて死傷した事故では、頭部を損傷したケースが多くなっていますので、自転車に乗るお子さんには、安全のためヘルメットをかぶるようご指導いただくとともに、シートベルトが備えられた自転車の幼児用座席に小さいお子さんを乗せるときはシートベルトを着用させるようにしていただきたいと思います。

 警察としても、子供たちや妊婦さんが安全に安心して暮らせる社会の実現に向けて、なお一層努力してまいります。

他のメッセージを読む

メッセージTOPへ